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コストとの取り組み

一般的にはチタンはコストが高いと言う認識だと思う。だが実は、貴金属のように高価格というわけでは無い。
素材としてのチタンの価格は鉄の約3倍程度でしかない。それでも加工材料として使うには高いと言えるだろう。
製造過程においては、まず酸素と反応しやすい、つまり燃えやすいために、
真空装置や不活性ガスで充填された大型の装置が必要になる。
更に何工程も加工・精製を繰り返しながら製品になる。

その後の加工も問題がある。熱伝導率が低いために熱を溜めやすく、歪みが起きやすいのだ。
そして粘りがあるために溶着を起こしやすい。切りくずが燃えやすいと言うこともあるし、工具の損傷も起こしやすい。
加工に時間がかかる。更には切削油の選定や量、設備の問題などもあり、
出来上がる製品のコストが高いのはやむを得ないのである。

そして摩耗を防ぐための表面処理加工が加わった。
陽極酸化処理などとは異なり、複雑な作業工程と時間を経て仕上げられる。
しかもこの加工方法はどこででも出来るというものでは無い。

Ti-6Al-4Vという素材、そして研究するために費やした時間とコスト、さらに強固な被膜を作る表面処理加工。
これらがコストとして影響しているのです。しかしながら製品に反映させる価格は最小限に抑えた。
価格の全ては、この性能を多くの方に楽しんでいただくためなのです。