自動車のエンジン添加剤について

エンジンオイル添加剤の目的

エンジンオイル添加剤には様々な目的のものがあり、新車ならしや中古車のパワー強化、長く走ったエンジンの潤滑や静音、軽自動車のエンジンを軽くするなど様々あります。
しかし、基本的な目的としては、走行中のエンジンを軽くして音を静かにし、ドライブ中の快適走行を促し、エンジンの寿命を延ばすといった役割が期待できます。
様々なメーカーから様々なタイプの商品が販売されており、自動車の種類やエンジンの規格によっても使い分けが必要です。
自己判断で使うのではなく、お使いの車種や現在のエンジンの状態や悩み、気になることなど、些細な事でも当社にお問い合わせください。用途にあった適切なものをご紹介します。
また、エンジンオイル添加剤は、使う目的や時期により、何本かを使い分けたり、組み合わせて使うのがおすすめの使い方です。
エンジンのメンテナンスを怠っていた際や、長く走行してきたエンジンに添加するもの、状態が持ち直した後、定期的に使うものといったスタイルです。
近年は来店せず、オンラインショップなどで手に入れる方もいると思いますが、その場合でもメールやお問い合わせフォームから相談いただければ、最適なタイプをご紹介します。何を使えばいいか分からないという方や、自分の選択に不安がある方は気軽にご相談ください。

モリブデン添加剤

成分としてグラファイトに加えて、モリブデンが入っているものは新車のエンジンならしをはじめ、エンジンがやや疲れてきた中古車のエンジンのパワーアップや、メカノイズの低下にも効果があり、オーバーヒートの防止やガソリンの節約、低温下を容易にするなどの働きが期待できます。
グラファイトには耐熱作用があり、モリブデンには低摩擦低摩耗作用があるので、高温下での潤滑も円滑にしてくれます。
実際に使っている人の使用感としては、10万キロちかく走った中古車のエンジン音が低くなったように感じたり、燃費が改善されるという意見もあります。
エンジンが軽く回るようになり、高回転までの伸びが良くなり、振動や滑らかさに効果が出やすくなります。

エンジンのトリートメントに

各社から出されているタイプの1つに、エンジンのトリートメント的な効果が期待できるものがあります。
ガソリン車およびディーゼル車の四輪自動車エンジンのゴム製のオイルシールの劣化の抑制や性能の回復が期待でき、その二次的な効果としてエンジン部のオイル漏れやにじみ、オイル下がりの防止にも役立ちます。
エンジンオイル専用の漏れ止め剤ですが、二輪車やATFやパワステフルードなどには使用できません。
エンジン各部に装着されたゴム製オイルシールの性能を回復でき、劣化による硬化や収縮も防ぐことができ、バルブステムシールに働きかけて、オイル下がりを防止してくれます。
特殊シール強化剤や鉱物油が配合されており、オイル粘度に影響を与えないので安心して使えます。
基本的な使い方としては、必ずエンジンを止めたうえで、エンジンが冷えているのを確認してからオイル注油口から注入していきます。
オイル規定量を超えないように注意し、注入後5分程アイドリングをすれば完了です。
トリートメント剤を注入した後は、各自動車メーカーの推奨するオイル交換時期に従って交換するようにしましょう。

オイル寿命を伸ばすトリートメント

エンジンをケアするトリートメントもあれば、オイルの寿命を延ばすトリートメント剤もあります。
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのエンジンオイル性能の強化を目的に作られており、エンジンオイルの潤滑性能と清浄分散効果をアップさせることで、オイル寿命を延ばせるオイル強化剤です。
エンジンオイルの酸化や機能低下を抑制できるので、オイルだけでなく、エンジンの寿命も伸ばすことができます。
使用によって、高温域でも油膜を保持できるようになり、気になるメカニカルノイズの低減もできます。
油膜を強化することでブローバイガスを低減でき、スラッジやガムの発生も抑制できます。
用途として、オイル交換するほどの状態まではいかないものの、これからロングドライブを控え、オイルメンテナンスをしたいといった時にも使えます。

疲れたエンジンをリフレッシュ

高性能エンジン、ハイブリッド車をはじめ多走行車用に使えるエンジン添加剤として、疲れたエンジンをリフレッシュさせてくれるタイプもあります。
多走行車に適した清浄剤とシール性向上剤が配合されたタイプの商品で、疲れたエンジンのリフレッシュ作用と同時に、潤滑性能の向上も期待できます。
配合された強力な特殊清浄分散剤の働きによって、多走行車のエンジン内の汚れを落してくれ、シール性向上剤の働きでエンジン内の密閉性を向上させてくれます。
エンジン性能が復活し、エンジン音も静かになって快適なドライブが楽しめます。

長年走り続けたエンジンのケアに

長年走り続けたエンジンをケアしてくれるタイプもあり、5年以上乗ってきたお車や、5万キロ以上走行したエンジンのコンディションを回復させてくれる添加剤もあります。
主な成分として清浄分散剤、シール性向上剤、耐摩耗剤、酸化防止剤などが配合されており、長年走り続けた四輪ガソリン自動車のエンジンオイル性能の強化とともに、エンジン性能の改善が期待できます。
主な作用として、ピストンリングの汚れを落として、動作不良の解消を図ったり、エンジン内の汚れを落とすだけでなく、汚れの再付着を抑える防汚作用もあります。
さらにシリンダー内の圧縮力を高めることで、エンジンのパワーを回復させ、シール性能を復活させてオイル消費の低減も図れます。
ただし、既に劣化したエンジンやエンジンオイルの回復には効果が十分に期待できない場合があるほか、過度なアクセルワークや必要以上の高回転走行など運転の状態によっても充分な効果が発揮できない場合がありますので、エンジンの状態やドライブの仕方に配慮して選びましょう。

エンジンの内部洗浄に

エンジンをオーバーホールしたい、そんな願いを添加するだけで叶えてくれる気軽なアイテムもあります。
主な成分として洗浄剤、分散剤や劣化防止剤、鉱物油などが入っており、四輪ガソリン自動車のエンジン内部の洗浄が期待できます。
特殊洗浄剤がエンジンの隅々まで行きわたり、細部に付着しているしつこい汚れを分解してくれます。
汚れをミクロに分解したうえで、オイル中に分散させることで、エンジンへの再付着を防いでくれます。
さらに強力な劣化防止剤と分散剤も配合されているので、オイルの劣化を防いで性能を維持する働きも期待できます。
もちろん、エンジン内部のパーツやシールを傷めることもなく、安心して使えます。
便利なのはフラッシング不要のエンジン内部洗浄剤で、エンジン細部の執拗な汚れをドライブ走行しながらじっくり落とせます。

軽自動車なら

軽自動車用のエンジンオイル添加剤も専用に販売されています。
高回転、高温域の走行が基本となる軽自動車のエンジンオイルを強化し、エンジン性能の改善を促進するタイプで、摩擦低減剤、耐摩耗剤、酸化防止剤、油膜強化剤、清浄分散剤などが配合されています。
エンジン内の摩耗を防いでエンジンを保護し、エンジン内の高温状態や高負荷による油膜切れを防止してくれるとともに、3つの潤滑性能向上剤の働きでエンジン性能をパワーアップさせてくれます。