最大トルクと最高出力

201811314207.jpg

 

最大トルクとは?

まずトルクとは、ピストン運動をエンジンの回転力に変えるための軸・クランクシャフトの回転力のことを言います。簡単に言うと、車のタイヤを回すための力がトルクになります。つまり、最大トルクとは、クランクシャフトの最大の回転力を指します。

タイヤを回すための力が大きいということは、走りだし(加速)が良くなるということで、上り坂も軽々と進むことができます。排気量を大きくして燃焼室の爆発力を上げれば、クランクシャフトの回転数を上げることができます。

トルクの単位にはこれまでkgf・mが用いられていましたが、近年SI単位(ISO国際規格)への移行が義務づけられ、N・mで表現されるようになりました。

最高出力とは?

最高出力とは、エンジンが回転する際の最大の仕事率のことを言います。出力の単位もトルクと同様にこれまでpsが用いられていましたが、近年ではKwで表現されるようになりました。
しかし、日本では一般的に「馬力」で表記されていることがほとんどです。1999年に新計量法が施工されてからは日本馬力が廃止され、仏馬力のみが採用されましたが、市場の混乱を防ぐため今も馬力の使用が認められています。同じ出力なら車体が軽いほうがスピードを出せて、同じくらいの車体重量なら出力の大きいほうがスピードを出せます。

ちなみに仏馬力の単位の定義は、「1秒間につき75重量キログラム(kgf)の重量を1メートル動かすときの仕事率」です。日本の計算方法でワットの単位にすると、1仏馬力あたり735.5ワットになります。馬力を割り出す計算式は「トルク×回転数」となっており、最高出力を出すには高回転でトルクを回す必要があります。つまり、出力とトルクは切り離せない関係にあるのです。

 

 

https://www.landmaster.co.jp/contents/orbitron/